高尾山の川しらべ(水生生物)

2004年から、年1回以上(冬季)、東京都八王子市高尾山の麓を流れる多摩川の支川、南浅川水系案内川と小仏川の水生生物を調べています。

【高尾山南麓・南浅川水系案内川】

京王線高尾山口駅前の南浅川水系案内川。

高尾山の山中から流れてくる沢と案内川が合流する地点です。

高尾山の混雑度に合わせて水質が変動します。

【高尾山北麓・南浅川水系小仏川支流日影沢】

高尾山の北側にある南浅川水系小仏川の支流の日影沢。

上流にキャンプ場と数軒の民家がありますが、比較的水質の安定している地点です。

【上椚田橋・案内川と小仏川合流点】

案内川と小仏川が合流する上椚田橋。

最近下水道が普及したためか、小仏川の水量が減っています。


調査地点の地図 地理院地図より

https://maps.gsi.go.jp/#15/35.639206/139.257889/&base=std&ls=std%7Cjikizu2015_chijiki_d&blend=0&disp=11&lcd=jikizu2015_chijiki_d&vs=c0j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0

 


川の水生生物からわかること

水生生物の種類により、川の水質がある程度判断できます。

例えば、サワガニやカワゲラの幼虫のいる水はトップクラスのきれいな水、

ゲンジボタルの幼虫がいる川は2番目、

ヒルのいる川は3番目、

 イトミミズ(赤虫)のいる川は4番目・・など判断できます。


川の水生生物の調べ方

子どもさんと川に行くときなど、参考になれば。

★川に行くときの持ち物

 ・魚をとる網(四角い網で、網目の細かく、柄の長いもの)

※管理人は釣具屋さんで500円くらいで魚網を買いましたが、網目が大きかったので、網を外して白い洗濯ネットをしっかり縫い付けて使っています。虫とり網は川の中だと、壊れてしまうので不向きです。 

 ・バケツ(紐つきで腰にぶらさげられればとても便利。)

 ・白い色のトレー 3個以上   

※なければ肉や魚の入っていたトレー、豆腐の入っていたパックを何個か使うとよいです。 

 ・ピンセット(先が丸いもの)

 ・油性ペン

 ・記録用のノート

 ・(あれば)図鑑、カメラ ・虫めがね 

・温度計(気温と水温を測るため)

 ・50cm以上の定規(あれば、2m以上の巻き尺)

 ・流れの速さを測る道具(ペットボトルと紐)

 ・長靴(あれば胴長)

 ・濡れたり汚れてもいい服

 ・着替え 

 ・敷物

 

↓標本にする場合↓

※きれいな水にいる生きものはすぐ死にますので、標本にするまでの時間が長いと、腐ってしまいます。   

 ・消毒用エタノール(薬局で売っています。子どもさんでも買えます。)1本_300円くらいです。

  ・インスタントコーヒーやジャム、くすりを入れるガラス瓶(水もれしないもの)

★水生生物の取り方

1.流れに向かって網を立てます。

 

2.網の前にある石や砂利を網に向けて振るいながらバケツに入れます。

3.石や砂利を拾ったら、網とバケツを岸に運ぶ。

4.トレーに石や網にくっついている虫たちをそっとはがして入れる。

※形ごとにトレーを分けると良い。

★おすすめの時期

寒いのですが...夏よりは、冬もしくは早春がおすすめです!

地域により異なると思いますが、目安として桜の咲く前ですと、羽化前の大きな幼虫が見られ、種類が特定しやすいです。